Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~佐野元春と共に~

こんにちわ!

私の大好きなアーチストの一人でもある「佐野元春さん」について記事を書いてみようと思います。ファンの方は勿論ですが「いやいや、興味ないので」と思われている方も少しだけお付合いください。「佐野元春さん話題」少々腰入れますので、ちょっと長いです (笑)


なぜまた「佐野元春さん」なのかと言いますと先日、KT Zepp Yokohamaで行われた、佐野さんの名盤ライブ「Sweet 16 / 佐野元春」に参戦してきました。会場が小振りなライブハウスである事やかなりの至近距離での佐野さんの熱量を感じる事も出来て満喫の時間を過ごす事が出来ました。また名盤アルバム「sweet 16」の楽曲も聞き返し改めて強い感銘を覚え会場を後にしました。中でも大好きな「レインボーインマイソウル」が歌われた時は不覚にも熱いものが頬を伝わりそうにもなりました。(笑) 歌詞の「失くしてしまう事は 悲しい事じゃない」「失くしてしまう度に 君は強くなる」など説実に背中を押してくれる楽曲だ。


佐野元春さんと言えば1980年代 爆発的に当時の若者の心を捉えブレイクしたイメージが強く当時「ニューミュージック」「シティポップス」などと言われる音楽が若者の心を捉え昭和の頃に流行った所謂「歌謡曲」などに影が出て来た頃でもあります。テレビに出る歌手よりも「ライブでしか見れない魅力」があったのだと推測します。山下達郎さん、矢沢永吉さん、松任谷由実さん、松山千春さん、浜田省吾さん、大滝詠一さん…様々な「テレビでは滅多に見れないアーチスト」に人気のが集まった頃でもあります。

       

                
振返れば若き時代、毎日の様に行動を共にしていた同級生・親友が車の中でさり気無く聞いていたアルバム「SOMEDAY」これは衝撃的でした。サウンドは勿論、登場する歌詞、「手遅れと言われても口笛で答えていたあの頃」このフレーズなどはその時・その場を好きなように生きる学生や社会人に成りたての若者の心を鷲掴みに捉えていた様に記憶します。また「だからもう一度、諦めないで真心がつかめるその時まで」という若者の背中を強く押してくれる言葉と共に「someday」つまり漠然とした未来の「いつか・いつの日か」に触れる楽曲。その後、ヒット曲も「 アンジェリーナ・ガラスのジェネレーション・ スターダストキッズ・ TONIGHT・ 約束の橋…」など今でも一線級だ。ブレイクアルバムも数限りなくあり「 VISITORS・Café Bohemia・ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 etc」など数々が記憶に新しい。残念ながら昨今の活動は深く入り込めていないが、当時は相当に入り込んでました。


またバンドも素晴らしいメンバーで構成され「THE HEARTLAND~The Hobo King Band~COYOTE」と進化をし続けている。個人的には「THE HEARTLAND」は特に好きだった。佐野さんがデビュー間もない頃から現在に至るまで使っている「フェンダーの赤いストラトキャスター」を持ち「THE HEARTLAND」と共にステージで目を閉じ、歌い込む「ロックンロールナイト」は最高だ。そして現在活動している「COYOTE」メンバーは佐野さんの音楽を少年期から聴き続けてきた若い世代で構成され確実に佐野サウンドは次世代に継承されている事であろう。それは佐野さんもデビュー当時、大滝詠一さんに背中を押され「ナイアガラファミリー」で一時期活躍された様に若手にチャンスを与えると共に佐野さん自身のサウンドを継承してもらい、同時に「自分に無い良い所は上書きして更新してくれ」と、時代の流れや感覚をリアルに受入れる柔軟性も佐野さんには大いにあるのだろう。

              

               写真:佐野元春 : オフィシャル・サイト より


私が佐野元春さんの音楽に夢中になり好感を更に深めたのは、まだ記憶に新しい1982年の『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』。大滝詠一さん、佐野元春さん、杉真理さん 3名による合同作。この時、佐野元春さん、杉真理さんはまだまだ新人で、所属事務所の枠を超え「新人を世に出そう」という事で大御所の大滝詠一さんが声をかけ仕上がった伝説のアルバム。
佐野さんで言うと「彼女はデリケート」「Bye Bye C-Boy」「マンハッタンブリッヂにたたずんで」「週末の恋人たち」などがある。個人的にはシャウト型の「彼女はデリケート」と対照的な楽曲でもある「Bye Bye C-Boy」のゆったり感が何とも好きだ。 


「彼女はデリケート」冒頭セリフ>「出発間際に ベジタリアンである彼女は 東京に 残した恋人のことを想う 空港ロビーのサンドイッチスタンド…彼女はデリケートな女… 彼女はコーヒーミルの湯気のせいでサンフランシスコに行くのをやめるかもしれない」:楽曲の頭での佐野さん語りセリフ。こんなセリフを楽曲前に自然に語れるのは紛れもなく佐野元春しかいない。聴いた事が無い方は是非一度お聴き頂ければと思います。


また、杉真理さんの「夢みる渚」なども時を超え当時を思いだすと共に新鮮な気持ちになれる楽曲だ。現在でも車を運転する時などは、このアルバムを繰り返し聞いている。また2022年には「NIAGARA TRIANGLE Vol.2 40周年記念盤 | 完全生産限定BOX仕様が発売され「3CD+Blu-ray+完全復刻プロモーション用7インチレコード3枚組+豪華ブックレット+復刻キーホルダ ー」と言った内容で、ファンにはたまらない内容である。

              

                写真:HMV&BOOKS online より


佐野さんと言うと知的でクール、繊細なイメージを醸し出している様に感じます。佐野さんを立教大学の先輩として知る友人の語りからすれば「実直で、もの静か」「天然な処もあるが嘘がない」など「人を引付けるオーラを灯している」と言った感じなのでしょう。以前に違う話題の記事で書かさせて頂きましたが「人は1人では成功できない」に匹敵するものだと考えます。それは佐野さん自身が意識して放つものではなく周囲が必然的に感じる何かなのだろうと想像します。これは佐野さんに限らず「成功者」には無くてはならない人格・人間性でもあるのだと強く思います。それは「信頼」であり「実直」「説得力」「友好」「譲合い」などの日常の行動やスタイルが自然と周囲に浸透するのだろう。一概には言えないが「実力はあるのに世に出ない人」「出世しない人」は、人間性や自然と人を引き付けるオーラに乏しく、出来ない事や上手く行かない事を「周囲のせい」にする傾向があるようにも感じます。その一つである「友好」について佐野さんはバラエティ番組にも出演する。おそらく個人的には「苦手な分野」なのではないかと想像する。しかし、その場の顔触れや番組進行、そして流れに決して水を刺す様な事もなく淡々とリズムに合わせコメントする。生真面目で知的な対応だからこそ「笑い」に繋がる事も自分の中で理解している様にも感じる。
いや…分からない。そもそも笑いの質を持つエンターティナーなのかもしれない。^^


以前に出演したバラエティに『ダウンタウンなう』がある。「鉄腕アトム」が大好きな佐野さんは「子供の頃、鉄腕アトムは自分だと思っていた」と独特の語り口調で周囲を和ませる。また自分の名前(佐野元春)に「飽きてき」た。新たな名前に改名したいと言い出しその名は「隼ジェット」だと話した。言うまでもなくダウンタウンらは、爆笑の渦となる。もちろん、ファンの皆さんは番組を見ていると思いますが、とても珍しい佐野さんが観れたように感じて嬉しい気持ちが収まらなかった事をよく覚えています。(YouTube動画あり)

     

                           写真:  マイナビニュースより


そして昨今で言えば何といっても同級生5人でのコラボ企画、我らが桑田佳祐さんの呼びかけによる「時代遅れのRock'n'Roll Band」だ。桑田・佐野・世良・野口・Chaによる最高のコラボレーションを実現してくれました。個人的には言うまでもなく「桑田・佐野」両名が同じ画面の中で歌う姿は圧巻で時間軸が舞戻り20代の憧れが蘇った時でもありました。


佐野さんパートの歌詞「そんなちっぽけな者同士 お互いのイイとこ持ち寄って 明日に向かってTwist and Shout, C’mon!!」は、佐野さんらしさと落ち着いた空気感を漂わせてくれる。
そして「One Day Someday」の歌詞は佐野さんの代表曲「Someday」桑田さんのKuwat Bandでの曲「One Day」を噛合せる所など桑田さんらしい気遣いの展開だとあらためて感じた部分だ。「夏フェス」等では様々なトップアーチストがコラボするがこの様な「We Are The World」的企画は事務所の枠を超え是非とも更に驚くような企画を期待したい。


     


最後に成りますが佐野元春さんはじめとする「昭和のスターアーチスト」は、時代の背景などもありますが昨今のアーチストより輝き、貴重性が高かったと感じます。現代の音楽やアーチストの素晴らしさや胸を打つものは残念ながら私にはありません。それは年齢なのか性格なのか?(笑) 現代の若者アーチストたちの40年後は?どの様な形で今の若者の心の中に依存、執着していくのだろう?と余計な事までも考えてしまう今日この頃。40年後のオーラを放つ「佐野元春」「桑田佳祐」は誰なのだろう。国宝ともいわれる永ちゃん(矢沢永吉)2世は登場するのか?いや、おそらく居るのだろう。但しオーラや存在感、貴重感などを放つ毛色は違うのかもしれない。そういった意味では私は佐野さん・桑田さん・永ちゃん・浜省・を始めとする、この時代のアーチストに熱を注ぐ事が出来た事を幸せに感じている。


まだ、佐野元春さんを聴いたことが無い方も是非、体験をお勧めいたします。



本日もありがとうございました!