Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 21~

訪問ありがとうございます!

毎度、自己目線で恐縮ですが性懲りもなく「桑田佳祐 歌詞の世界 21」を書いてみようと思います。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実とと共に「個人的見解」重視で (笑) 歌詞の一説に触れてみたいと思いまして始めたシリーズになります。既に前回までに20回を数え100曲を提示させて頂き主に初期型の「心に残る大メジャー楽曲」はサザンを知る皆様にしては凡そ出ていると思われます。
ファンの方は「あらためて」初見のかたや桑田さんに興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。私が「昭和戦士?」なので今回も「比較的 初期作品」に触れてみたいと思います。紹介させて頂いています各楽曲をご存じの方・ご存じない方も、対象の楽曲を聴きながら読んで頂けると幸いです!(ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)



【おいしいね~傑作物語】(SINGLE coupling:1988)
「おいしいね そりゃ見事だね ぐっと産業ロックの陽が昇る」


桑田さんが国や世間、企業などに物申す楽曲は幾つもある。その中の一つではないかと受け取ります。楽曲的には超有名な「みんなのうた(1988)」のカップリングだ。個人的な発想だが当時、桑田さんはソロでの活動に幅を広げたかった傾向があったのでは?と捉えます。しかし関係企業やプロダクションなどはサザンとしての活動に舵を取る様な傾向であったのではないだろうか?歌詞の中では「あやつり人形はやめられぬ裏切りと誘惑の花」と、いった皮肉めいた内容や「ちょいと業界不惑にけがれてる 売り込むためならば This song's about my actions」などの歌詞にも思いが窺える。では、サザン位のバンドに成れば独立して桑田さんが社長兼務で行ええばいかがか?これも想像するに桑田さんは余計な経営業務や気遣い?など面倒な事はせずに純粋に音楽に浸りたいのでは?解釈する。要は「金は対価で良い。好きな音楽に没頭したい」のではないだろうか?その辺も人を引き寄せるオーラの一つなのかもしれない。


       

【EMANON】(アルバム:綺麗1983/07)
「シャレた緑がお気に入り麗(うるわ)し Woman 二人で歩いた真夏のビーチ
                                                                             出来ることならあの日に帰りやり直すさ」


サザンオールスターズの楽曲で「夏の終わり」から「初秋」を意識した楽曲ですね。この手の楽曲は幾つかありますが代表的な楽曲と捉えても良いのではないでしょうか?蒼き時代にありがちの「真夏の海・出会い」そして夏が暮れて行き秋を迎える頃に「あの思いは何だったのだろう?」と振り返る。見えてる世界も真夏の頃とは異なり、つまりは現実の世界に入って行くのだろう。そんな思いが「心から大好きさ もう一度 お前に逢いたいよ」「可愛い花のよなお前は今、どこにいるのか」などでも伺いとれる。一方で「二人で歩いた真夏のビーチ 出来ることならあの日に帰りやり直すさ」などの言葉で「本当の愛」も感じ取れるが、これは「未練心の欠片」の様にも受け取れる。そして最後には「波の音には感じやすくて抱きしめたら おしゃれな吐息で受け入れてくれた女(ひと)」と締め括っているの所など「波の音」からすればやはり「真夏の一時の恋」が連想され、振り返れば砂埃の如く消え去ってしまう蒼き時を歌っている様にも感じた。また「EMANON」とは「ノーネイム(NO NAME)」の逆さ後であり「名前も知らない彼女」とも受け取る。まさに、ひと夏の海辺で出会った蒼き思い出の彼女なのだろう。若いエネルギーと同時に切なさを感じる楽曲だ。


               

【シャッポ】(SINGLE coupling:1982/10)
「月の明りで飛ばそうよ Seaside 歌いたくなるほど素晴らしい 
                           とびきり好みの店で Dancin'」


疲れなど微塵も感じない青春期に友人や恋人と好きなだけ好きな事を行っている様が楽曲の中から伝わる曲ですよね^^かの有名な「Ya Ya(あの時代を忘れない)1982」のカップリングとしてリリースしている。おそらく今までにTVやコンサートなどでも演奏した事のないレアな楽曲ではないでしょうか?まさに桑田さん地元の茅ヶ崎国道134号線「月の明りで飛ばそうよ Seaside」朝・昼の真夏の海岸線歌詞は在りがち。地元の方や近所の方々は別として、月の明かりと茅ヶ崎134号線などを経験した方は少ないのではないでしょうか?おそらく歌詞にもある様に「歌いたくなるほど素晴らしい」のではないでしょうか?そして敢えて英文での表現「That's because, that's because I love you more than you」=「僕はあなた以上にあなたの事を愛しています」とでも言えば良いのでしょうか?付き合い始めたばかりの男女で海岸線をドライブしてカップルで言えば最高潮の頃が思い浮かばれます^^さて、14年後の現在、この二人はどんな目線で令和の頃を迎えているのでしょうか?(笑)


                      

【JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)】(アルバム:人気者で行こう1984/07)
「湯女(ゆな)けむり 花魁下(おいらんか)に舞妓 常連風の某 寝ずの泊まり」


楽曲タイトル「JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)」この聞いたことのない単語はもちろん造語。「JAPAN 」+「REGGEA」=「JAPANEGGAE」と言う訳だ。桑田さんはこの楽曲のリリース時期に、にこんな言葉を残している「響きの歌詞」がほしいんだけど俺のボキャブラリーでは解決しない部分がある。そこで生み出した実際にはない「あて字」を発明して、俺は狂喜したんだけどね」(桑田佳祐「ロックの子」より抜粋)まぁ、言うまでもなく桑田ワールドは「和洋折衷」の楽曲が有名だが、更に言うなれば「古文調」的な表現?を採用し造語・単語を創り出し「浮世」の世界・状況表現を奏でている楽曲なのではないかと受け止める。他にも同アルバム内で「JAPANEGGAE」の次に収録されている「よどみ萎え枯れて舞え」でも同じような代表的な創作単語表現で「愛倫浮気症 (アイリン・ブーケ・ショウ)」がある。一言で「不倫」と語ればそれまで。しかしあまり爽やかでなく歪んだ愛の形・または病に等しい様を「愛倫浮気症」とあえて語るのだ。深い世界ですね^^


                               

【Please】(アルバム:kamakura 1985/09)
「君がくれた Flower 花言葉は“最後の I love you” 夏の恋は Power
                                                                                   夢を見てるよに ただ消滅哀愁 Blues」


タイトルの「Please」と聞いて「あの曲ね」とピンとくるファンの方も少ないかもしれない程のマイナー楽曲だ。とは言え個人的には初期の桑田さんのテイスト「感性の楽曲」という意味では代表曲的に捉えても良いのではないだろうか?おそらく彼女は最後に別れの言葉と共に「花」を贈り心の底では意図しない別れを告げたのかもしれない。そして彼は真夏の太陽と共に訪れる恋愛は体験した事もない程の体験したのだろう。つまり「真夏の恋愛は魔物」的な発想の様にも映る。そして物淋しい感情を「消滅哀愁 Blues」と言うワードで表現している。若い頃には日常茶飯事在りがちな蒼き体験であるといえよう。この内容を哀愁漂うbluesティスト仕上げで語る処もさすが桑田佳祐だ。また最後のフレーズを英語で「Let me tell you 'bout the story. Yesterday my babe's gone from me like a bird」つまり「昨日、僕の愛しい人は鳥の如く去ってしまった」と語り掛けているのだ。別れの状況が心に浮かぶ。そしてファンの方は当然気づいて居ると思うが楽曲のエンディングではエリック・クラプトン率いる「Cream」の「Sunshine of Your Love」の前奏を混ぜ込んでいる。話は逸れるが当時、文化祭と言えばこの楽曲や「ディープパープル」の「スモークオンザウォーター」「ブラックナイト」など高校生バンドの間では外せない洋楽ナンバーだった。「永遠の高校生バンドの魂」と言っても過言ではない楽曲だ。桑田さんの心にもしみ込んでいたのだろう^^
    



  今回も「桑田佳祐 歌詞の世界」お付き合い頂きましてありがとうございました。
  また機会があれば更新していきたいと思いますのでお付き合い頂ければ幸いです。