Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 23~

訪問ありがとうございます!

毎度、自己目線で恐縮ですが性懲りもなく「桑田佳祐 歌詞の世界 23」を書いてみようと思います。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実とと共に「個人的見解」重視で (笑) 歌詞の一説に触れてみたいと思いまして始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」初見のかたや桑田さんに興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。私が「昭和戦士?」なので今回も「比較的 初期作品」に触れてみたいと思います。紹介させて頂いています各楽曲をご存じの方・ご存じない方も、対象の楽曲を聴きながら読んで頂けると幸いです!
                      (ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)

【ニッポンのヒール】世に万葉の花が咲くなり 1992/09
「栄光のバッジを胸に老人は説く “有能な君の通夜には花を届けよう" 」


桑田さんの社会風刺楽曲は数多くある「汚れた台所・漫画ドリーム・爆笑アイラン・貧乏ブルース etc」中でもこの楽曲は政治や政治家に成ろうとしている芸能人に切れ味の良いナイフで斬り込んでいる様に受け取る。上げた一説は言うまでもなく「戦争意識」だ。こんな時代もあったのだとあらためて手を合わせたい心境になる。現生に「栄光のバッチを付けた老人」がこの言葉を掛けたならピアスを開け金髪に染めた青年は「そんなん要らん。あんたが行きなよ…」だろう。しかしながら、そんな理不尽な時代があった故に現在の「平和ボケ」とまで言われる安定した日本国があるのかもしれない。また「本業の夢に破れた日にゃ繰り出そうぜ!」とも語る。これは芸能界の「セカンドキャリア?」とでも言おうか?政治家に乗り出した著名人・芸能人を揶揄したフレーズなのだろう。あの人・この人ですね^^


     

【エロティカ・セブン EROTICA SEVEN】SINGLE:1993/07
「恋人同士せめぎ合う期待通りのデキ・レース  いつかは燃えるような恋をしたいだけさ」


サザンオールスターズのステージでは終盤の「盛上りメドレー」的に欠かせない楽曲。
この楽曲は言うまでもなく「男女間の恋愛とその行方」みたいなものをドロドロとした表現で語り掛けてくる楽曲だ。男女間の中では「思わせぶり」「嘘」「裏腹の気持」など様々な心理戦みたいなものがある。自分から「好き」など口走れば支配されるのではないだろうか?「他に好きな人が居るのか確かめたい」など恋愛の心理戦は続く訳です。しかし結局、恋愛と言うのは「ダメなものはダメ」「上手く行くものは遠回りしなくとも上手く行く」つまり「デキレース」をダラダラとなぞっているだけなのかもしれない。そして人がたどり着く恋愛が「燃えるような恋・愛」なのかは謎のまま若き時代は過ぎて行くのでしょうね^^
さて、皆さんのたどり着いた恋愛は「燃えるような恋愛」でしたか?^^


             

【Moon Light Lover】Young love 19961996/07
「愛がスローに満ちたワイン  酔わせて…  噂になりそうな 嗚呼 恋の味」
スローテンポな曲調で恋愛の切なさやもどかしさを心に摺り込むように訴えかける楽曲ですね^^凡そ誰もが経験するであろう「恋愛」上手く行くモノも砕けるモノも含め「恋愛」な訳です。まぁ大概が「砕けるモノ」なのかもしれません(笑)勝手な想像をすれば挙げた一説は若き時代に様々な恋愛経験はすれど今までにない恋心を抱いた時の感情の様な気配を感じる。楽曲全体の詩を読んでも窺われる。確かに「これはいつもの恋愛と違う」と感じる事は有る。それは人生を共にするパートナーとの出会いに等しいのかもしれない。逆に言えば他の場合は相手に対して「ちょっと違う」と感じているのかもしれない。サビの歌詞「行き過ぎたくらい 愛されてスゴイ Woo,Baby いつ果てない Love Touch 命のかぎりに 堕ちそうなくらい 君無しじゃ辛い Woo,Baby 星屑が消える頃 波音も途絶えた」この辺も大いに「運命の人」を感じられる部分だ。


                   

【PARADISE】SINGLE:1998/07
「忘られぬ過去がある 涙の Sunshine Day この地球で 見る希望が 
                                                                                                        人々を葬る What'd I say?」
ジャケットデザイン(アーミー)を見ても想像できるが桑田さんが「反戦・反核」などを訴えている楽曲なのだろう。独特の和洋折衷でデザインされた詩のなかには「Amen.保有つべきか 何故 保有たざるべきかの See Saw Game」や「巨大な傘に呑まれそうな ひとりぼっちの僕を見て ここは小さな平和のパラダイス」など朧げな「核」に対する内容も織り交ぜている。メロディラインを聴くと「ノリの良い楽曲」だが詩の内容や背景は奥深い楽曲だ。楽曲を聴き詩の内容をあらためて読み返すと「戦争ほど愚かなモノは無い」という事が浮き彫りに感じられる。誰にも利益を齎さない、誰にも幸福を与えないのが「戦争」なのでしょうね。各国の首脳が集まる場で各国に訳し、この楽曲を流すと良いのではないだろうか。


                             

【01MESSENGER~電子狂の詩(うた)~】SINGLE:1997/08
「時空を越えたメディアが 仕事、対話、恋愛、身売りも処理する」


チンパンジーがプレイステーションでゲームをしている様が描かれたジャケットが印象的。この楽曲リリースの1997年と言えば 「Windows95発売」騒ぎがあった1995年から2年後である。つまりは本格的な「デジタル時代」の幕開けでもあったわけだ。昭和の時代に愛を寄せる桑田さんとしては独り歩きするインターネットの世界に違和感を感じ、ある種の風刺を楽曲に託したのかもしれない。確かに今となっては当たり前となったデジタル社会に何か便利な分だけ殺伐とした様子は多様に窺われる。特に昭和の経験層は強く思うかもしれない。スマホに頼りきりの社会。AIが事の良し悪しを裁く社会。便利性が先走り大きな落とし穴が無いとも限らない。待ち合わせには駅の伝言板・公衆電話。定期券が切れたら駅で買う、遠方の知人には万年筆で手紙を書く。こんな事が当たり前の頃は特殊詐欺など成り立たなかったかもしれない。


今回も長文にお付き合いありがとうございました^^
桑田さんの楽曲/詩に限らずアーチストが発信する作品には浅かったり深かったり多くの意味合いが含まれていると思います。或いはアーチスト本人たちは作品を創る際に奥深い意味など考えて創る事は無いのかもしれませんね。その時・その場で感じた事や触れた想いを活字化してメロディを付けているのかもしれません。そして世の中に発信されたものを聴く立場の私たち自身が構想・妄想しながら感動したり涙したりするのかもしれませんね。そんな事の成立がアーチストの楽しみや幸せになっているのかもしれません。


           今回も訪問ありがとうございました^^