Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 ⑨~

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久々に「桑田佳祐 歌詞の世界 ⑨」を書いてみようと思います。
サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実とと共に「個人的見解」重視で(笑)、歌詞の一説に触れてみたいと思い、始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」初見のかたや桑田さんに興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。私本人が「昭和戦士?」なので今回も「比較的 初期作品」に触れてみたいと思います。(ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)



【みんなのうた】(SINGLE)1988/06
「いつの日か この場所で逢えるなら やり直そう 忘れかけた恋人は You」


ファンの方は当然ご存じ、サザンオールスターズライブ=桑田佳祐の「放水」が有名です。
特に夏の屋外ライブの終盤などに桑田さん自ら水浸しになり客席に特大のホースを使用し、客席目掛け「放水」を行う訳です。何のため=最大に盛り上がる為。です。(笑) 一昔からこの行事?は「みんなのうた」の際に多く行われるイメージがあります。この楽曲は言うまでもなくファンに当てた楽曲になり「みんなで盛上ろう!」と言った意図があると思います。「みんなで空高く舞い上がれ やがて誰の心にも虹のカーニバル」なども「生きていれば様々と悩ましい事は平等に起こりうる。せめて今だけでも嫌な事は忘れ舞い上がっちゃおう!いずれ心に虹が掛かるから」と歌い掛けてくれているのだろう。「そして、またライブで逢えるならば笑顔を見せて下さい」と言った語り掛けにファンの涙を誘うのだろう。サザンオールスターズにおける、この手の「元気ソング」は特に最近増えてきているように思う。しかし、この曲が世に出た当時「ファンにあてた第一号の楽曲」と言っても過言ではないように感じる。まさに桑田さんが「特に僕らはファン無しではこの場に居なかった」と、熱く語っていた事もあり、その思いが詰まった楽曲。そのファンが落ち込んだ時は「何もしてあげられないが聴いてもらいたい楽曲」としてリリースされたのだろうと私は捉ている。


        

【Just A Little Bit】(アルバム:NUDE MAN)1982/07
「I know,I know You're The one to me Just a little bit, sugar 
    No other love will do No one like you For You're the one who makes my life complete」


この楽曲の中で終盤には歌詞が英語に変化し、若き桑田さんのいわゆる「魅了のだみ声」全盛期で歌い込む一説になります。記事テーマとは外れ、楽曲評価的に成ってしまいますが、まさに「とりとめのない…」から始まる日本語歌詞からこの英語歌詞への変化のカッコよさに注目頂きたい所。取り上げた一説の歌詞については、英語堪能な方はイメージ付くと思いますが、ザックリいうと「自分では理解してる。君は僕の大切な人なんだよ。少しの時間で良いから愛し合おう。他の誰も愛せない。何故なら君みたいな人は居ないからだよ。君は僕のこれからの人生を充実させてくれるだろう」と言うニュアンスの「love song」になるのでしょう。くどい話になるが、日本語から他国語へ変化する曲は数あれど思いを寄せる一説を英語歌詞に変化させ、何と言っても「魅了のだみ声」でブルース的に歌い込む所が私は大好きだ。心落ち着きたい時にこそ流したい楽曲である。


                

【メロディ(Melody)】(アルバム:KAMAKURA)1985/09
「恋人のまま Oh my hot 別れよう 素肌で歌う秘密のメロディ」


何とも切ない一説だと思います。楽曲全体の内容は様々な捉え方が出来、それぞれの想定があると感じます。ともあれ この「恋人のまま別れよう」などのセリフはなかなか言えない。或いは思いつかない。恋人が別れる時は凡そ「浮気」「飽き」「勝手」などの「争い」的なワードが沸き立つのが常である。現実的には「大好きなまま別れよう」など、そんな理想論染みた展開は「大人の世界」ではなかなかあり得ない気もする。しかしこの楽曲は、その気配を察知し汚いものにしたくない「心の現れ」が歌詞に繋がっているのではないでしょうか。つまり憎みあって別れるのは辛すぎる。それほどに愛しい人。「美しいままにしておきたい」「関係の形は変われど色は変わらない」という気持ちから一つの「手段」として提案しているようにも思えます。本当に愛しい人、大切な人との関係は終止符の時点でも「ズブズブ」にはしたくないと言う事なのでしょう。大切な人とは「素肌で歌う秘密のメロディ」を心に置きながら過ごしましょう…と言うメッセージなのでしょうか^^。


                       

【素顔で踊らせて】(アルバム:ステレオ太陽族)1981/07
「恋すればだれもかれも 辛い事もあるよ 素顔のままでいい」


桑田さんの楽曲で「名言」が盛込まれた、湘南の海の香りのする私も大好きな「SEA SIDE WOMAN BLUES」がある。これは桑田さんが尊敬するクールファイブの前川清さんもカバーしています。とても雰囲気のある歌い方をされていて大好きな楽曲です。「愛と言う字は真心で 恋という字にゃ下心」何とも頷ける名言・歌詞だと思います。挙げさせて頂いたピンポイント「恋すれば」の意味には甘く切ない下心も忍び込んでいるのだと思うと、楽曲全体の毛色が変わるように感じます。恋愛は一方通行では悲しすぎる。しかし絵に描いた様に思い通りには行かない。好かれようが嫌われようが、ありのままの自分でいよう。番外ですがチャーさんの「気絶するほど悩ましい」の一説、「上手く行く恋なんて恋じゃない」にも精通する内容だと感じます。


                             

【NEVER FALL IN LOVE AGAIN】(アルバム:綺麗)
「やけに9月の風が 身体をしめらす 君が想う男は他にいる気がして」


楽曲自体は、3分51秒 と非常に短い。当然唄われている歌詞も非常に短く、それがまたこの楽曲全体を切なく思わせる。「9月の風」つまりよく在りがちな夏の終わりの別れを意味し「離れるはずの無い彼女の気持」が他の男性に傾いている事を察する。何処から来る勘違いなのか?男性は女性と付き合っていると変な自信みたいなもので「彼女はオレの元に居て当然」「俺以外の男になど見向きもしないよ」などと?自惚れがち。女性側は、いい迷惑だ。気が付けば「大切な人の心は他に」…淋しい話だが現実的にもよくある話である。(男⇔女 逆もありうる)また、特に若い頃は周囲が見えず目の前の人に思いを寄せ、そのまま「情」で付き合っていく場合も多いと聞く。まぁ、それも人生。情に流されたり、恋愛に慎重になり過ぎたり、理想を追い続けたり…人は、その様な事を繰り返し、経験しながら人生を更新して行くのだろう。



「桑田佳祐 歌詞の世界」
また機会があればご紹介させて頂ければと思います。


    


             本日もありがとうございました。