Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 ⑤~

訪問ありがとうございます!

「桑田佳祐 歌詞の世界 ⑤」を書いてみようと思います。


毎度、楽曲はランダム的にチョイスさせて頂いている訳ですが前回④では、サザンオールスターズ初期の楽曲について書かさせて頂きました。やっぱり初期ナンバーは良いですね~
今回も引き続き比較的、初期のナンバーによる桑田さんの歌詞一説に触れさせて頂こうと思います。特にご同輩の皆さまに置かれましては「あ~あったあった!この曲!」的に捉えて頂き、相変らずファンの方はあらためて、お初の方は興味本位でご覧頂ければ幸いです。
                       (ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)


【気分しだいで責めないで】(アルバム:テンナンバーズカラット)1979/04
「はっ!とみりゃかわいいね イナセに決めて 泣き顔見せないね 芯からさめて」


ちなみに「気分次第で」というワードは個人的に好きです。周囲や他人感覚にブレず気分次第で生きて行ければ、どんなに楽しいか… さて、提示したこの一説は「学生桑田佳祐」の周囲の男仲間の心境を表面化してるように受け取ります。つまり彼女が欲しいがなかなか出来ない。しかし日々のなかで素敵な女性は自分の前を常に通り過ぎてゆく。「あの子が俺の前で涙の一つも流してくれれば切っ掛けが出来るのに」的発想が過る…そして、次のフレーズの「なれ合いみたいに慣れたらいいなぁ」つまり「親しく親密な関係」につながるわけです。兎角、学生時代はそんな事ばかりが日常の中で繰り返されていた様にも思い出されます。生臭い言い方をすれば「それが青春」なのでしょう。



      

【Oh!クラウディア】(アルバム:Nude Man)1982/07
「思い出は心に今もまだ きらめくよ なにもかもアナタだけ…」


この楽曲はサザンファンであれば「これ好き!」の意見が数多く寄せられるであろう作品ですね。挙げさせて頂いた一説は誰しも若い時分には「若い恋(若気の至り)」を経験されてるのではないでしょうか?つまり現在、年齢を重ね人生のパートナーももちろん大切ですが当時の「甘酸っぱい感覚」の相手の事も「秘めた自分の引出し」にそっと入れているのではないでしょうか?「人には言えぬ墓まで持っていく自分だけの思い」でしょうね。(笑) そんな当時の思いを切実に表現している一説だと私は捉えます。個人的にはひとつ前の「Plastic Super Star」が楽曲的には大好きです。「クラウディア」は前曲(Plastic Super Star)のライブ歓声が被りフェードイン→イントロへと繋がる。この構成も一つ注目して頂きたい。


             

【匂艶(にじいろ)THE NIGHT CLUB】(アルバム:Nude Man)1982/07
「お前をほめる似合の言葉ないから 身体ごと舐めるように迫りくる」


いかにも乱暴でエロティックがふんだんに入った一説だと感じますね。
1980年代前半は楽曲タイトルにちなみ「 NIGHT CLUB」つまりは「ディスコ」が大ブームで週末の渋谷・新宿・六本木は純粋に踊りに来る客など居るのだろうか?と思われるほど男女が「素敵な出会い」を求め「ディスコ」に集まり妖艶なひと時を過ごしたと語り継がれています。当時、学生の桑田さんもご多分に漏れず様々と経験されたのでしょう^^ご同輩の皆さまも記憶に新しいのではないでしょうか?(笑)「初めて会った女性に下心丸出しに、褒める言葉も見つからず、ただ夢中にアプローチをする」そんな印象さえ浮かぶ一説です。また、楽曲の中には「チーク・ダンスで素敵な夢を」など古き良き昭和の破片を匂わせるなど「振り返れば昭和」の楽曲であったことが明確にわかる。


                    

【YaYa( あの時代(とき)を忘れない)】(アルバム:バラット77~82)1982/12
「Suger, suger, ya ya, petit choux もう一度だけ会えたら 
             Pleasure, pleasure, la la, voulez vousいつの日にかまた」
再び「ふぞろいの林檎たち」挿入歌で有名な楽曲。中井貴一が不器用な愛の告白をするシーンなど、思い出しますね^^さて内容的には日本語以外の部分は英語とフランス語がミックスされている様な桑田節です。要は「大好きな愛するあなた」を言いたいのでしょう。
特に強調したいのは「もう一度だけ会えたなら」「いつの日にかまた」なのでしょう。
皆さん、自分の中の走馬灯を廻してみてください。誰にでも人には言えないけれど、この様な感情は少なからずありますよね。何も「愛だの恋だの」では無くとも友人・両親・知人…この様な気持ちは誰にでもあると思います。あなたは「もう一度」会えるとしたら誰に会い
たいですか?^^あの人でしょう?(笑)


                            

【サラ・ジェーン】(アルバム:綺麗)1983/07
「たいくつな毎日が嫌になり 旅立つような始末 あてもなくトァアララ 満たされない」


個人的にはこの楽曲メロディーラインはサザンの中でも3本の指に入ると言っても過言ではない名曲。大好きです。「悲しみは空の彼方に」という白人の父と黒人の母の間に生まれた女の子の映画がベースにあります。その登場する女の子の名前が「サラ・ジェーン」と言う訳ですね。その物語と桑田さんの感情を織り交ぜた楽曲。赤文字の一説は若い時分に多かれ少なかれ誰もが考えた事ではないでしょうか?尾崎豊さんの「15の夜」などにも「似て非なる」感は あると思います。若い頃は狭いメガネで世の中を見て、時に理不尽を感じ、時に劣等感を感じ全てが嫌になる時もありましたよね。だから故に、今の歳になり若者に「しっかりしろ!」「いい加減なことするな!」など言えないかもしれませんね^^何故って、少なからず自分も同じ道を歩んで今にたどり着いたからでしょうね。「悲しみは空の彼方に」機会があれば一度見て頂けるとこの曲のイメージも変わるかもしれませんね。^^



「桑田佳祐 歌詞の世界」
また機会があればご紹介させて頂ければと思います。


本日もありがとうございました。