Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 ⑫~

訪問ありがとうございます!

「桑田佳祐 歌詞の世界 ⑫」を書いてみようと思います。
サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による、背景や事実と共に例の如く「個人的見解」重視で(笑)、歌詞の一説に触れてみたいと思い、始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」。初見の方や桑田さんに興味の(全く)無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければと思います。また、書かさせて頂いた文章と共に実際の各楽曲をセットでお聴き頂けると幸いです。
                        (ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)


【逢いたくなった時に君はここにいない】(アルバム:サザンオールスターズ)1990/01
「一番身近な相手を 他人の目の中で己惚れていた」


サザンオールスターズの楽曲の中でも「切ない思い」がとても込み上げてくる楽曲の一つですね。おそらくオールドファンは必ず知っているでしょう。とにかく男女問わず歌詞の中で語られている一つ一つの言葉やニュアンスが何とも言えないメロディーラインに乗り語り掛けてくれるように感じます。題名からして直球で刺さるものがありますね「逢いたくなった時に君はここにいない」。関係の別れ・人間の死 など様々な捉え方が出来ます。そんな中で挙げさせて頂いた一説。大切な人やモノなどは普段は「当たり前」の感覚で流しがち。ふと気が付くと「当たり前」では無かった事に気づかされる。特に男女間の場合に男性にはありがちで「俺の彼女はオレを好きで当たり前。傍にいて当然。」的な「勘違い」が自分の中での思い違いだと気付いた時は既に時遅し…なのでしょう。況してや彼女が「他の彼」などに心移りされたら「自業自得」とは言え哀れな自分を慰めても時遅し。男女問わず特に無くして悔やまれる人などは常日頃の思いやりを持つ事が大切だと言う事ですね。^^


        

【ネオ・ブラボー!!】(SINGLE)1991/07
「太陽待ち焦がれた 浪漫人種(ピープル) 闇が流れる現代(今日)だから」


サザンのアルバムやシングルのリリース時期は凡そ7月などの夏に集中してきた。言うまでもなくサザンは「日本の夏の代名詞」に成っているからであろう。その「夏だ!サザンだ!」というイメージと今も昔も溢れている社会の不条理や不安を桑田さんは、この一説に込めている。つまり「こんな先が見えない世の中だけど夏ぐらいは大いに楽しみましょうよ!」的な解釈ではないでしょうか?精神論にも近い些細な一説だがファンには刺さる。桑田さんは、昨今においても社会問題に触れた楽曲などを様々と世に放っている。そして訴えると共にこう言った「楽しもう!」というイメージをも織り交ぜている事が更に楽曲を引き立てている様に感じる。何しろ不安定な世の中で、勇気と元気を貰える歌詞でもある。


               

【青い空の心(No me?More no!)】(アルバム:すいか DISC2)1989/07
「勝手なオレの気持をサイダー 夢を見るようで 冷たくても あんたちょっとlovely」


まず、この楽曲をアルバム「すいか」(正確には「すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61 SONGS」)に収録している所がレア性に拍車をかける。ご存じ「三ツ矢サイダー」のCMソング。「勝手な想い」=「冷たい態度」=「冷たいサイダー」に結び付けているのだろう。そして「lovely」で締める所などが私は好きだ。テレビがブラウン管の時代に三ツ矢サイダーのCMにサザンが登場して来た時は特に感じなかったが今改めて聞き直すと何となく心温まる男女間のやり取りが伺えて素敵な楽曲だと感じます。40年の経過と共に桑田さんには「三ツ矢サイダーCMソング第2弾」をオネダリしたい心境だ。^^


                      

【真夏の果実】(1990/07)
「遠く離れても 黄昏時は 熱い面影が胸に迫る」


言わずと知れた桑田さんがメガホンを取り制作された映画「稲村ジェーン」のメイン楽曲。
フレーズからすれば皆さんよくご存じの「四六時中も好きと言って」であろう。この名フレーズには「心に強く秘めた思い」が脈々と描かれ何度聞いても胸を打ちます。また「いつも、どんな時でも」と言うフレーズを「四六時中」と言う四文字にすり替え表現する辺りが私の好きな桑田佳祐なのだ。しかし私は「遠く離れても 黄昏時は 熱い面影が胸に迫る」が心に刺さる。ポイントは「黄昏時」。私的には、夏の西日を浴びた 夕暮れ時、この時間帯には本当に様々な事が蘇るのではないでしょうか?人恋しさ、懐かしみ、そして底知れぬ不安感などが脳裏を回想するのが「黄昏時」。ここでは「離れ離れの男女間」の事をイメージしますが友人・両親・知人・風景など様々な事が思い浮かび何やら熱いものが込み上げてくる状況がこの一説には込められている様に感じます。まさに「熱い面影が胸に迫る」と言う事でしょうね。


                               

【あっという間の夢のTONIGHT】(アルバム:人気者で行こう)1984/07
「ランジェリーのままで 夜明けの海 I need your love 波に漂う恋人」


初めてこのアルバムを購入し聴いた時に青年の私が「ドキッ」とした一説です。(笑) 楽曲の内容からすると単に「ひと夏の恋」的なイメージはあるが「ランジェリー」と言う横文字を使い装飾性の高い「おしゃれな下着」に変化させている所など流石だ。もちろん楽曲・詩の世界なのでカッコいい方が良く横文字はそれに匹敵する。しかしランジェリーのままで「夜明けの海」までは中々出て来ない様に思いますね。^^「健康男子たるもの態度に出すか否かは別として万人はスケベ」など、どなたかが仰っていましたが、桑田さんの男子心を率直に表現されてるのだろうと感じました。この様な些細だが大胆に淫乱とも言われる歌詞や言動も桑田佳祐の「真っ直ぐな少年心」が故に、男子からは「カッコいい!」女子からは「かわいい!」という率直な視線が注がれるのだろうと私は捉えています。



最後になりますが、桑田さん曰く 作詞は「こんな意味の唄を作ろう」と思いながらは、まず作らない。小説も然りではないだろうか?偶然の羅列、こじつけが多いのだと感じる。だから、メロディーに歌詞を付けて人前で歌うと言う事はどこかで嘘をついてる事でもあるのかもしれない と語っていた。おそらく桑田さんは「騙す」と言うより「歌詞は自然と仕上り聴く側で想像し創り仕上げて行けば良い」この様な事が言いたかった様に捉える。言わば聴く側の想像の世界だ。今後も私なりの「桑田佳祐 歌詞の世界」を彷徨い歩きたい^^



「桑田佳祐 歌詞の世界」
また機会があればご紹介させて頂ければと思います。


本日もありがとうございました