Southern Blog

  ~永遠の熱い胸騒ぎ~

~桑田佳祐 歌詞の世界 ⑭~


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毎度、自己目線で恐縮ですが性懲りもなく「桑田佳祐 歌詞の世界 ⑭」を書いてみようと思います。サザンオールスターズの桑田佳祐さんが創る楽曲の歌詞に的を当て、少ない情報による背景や事実とと共に「個人的見解」重視で (笑)、歌詞の一説に触れてみたいと思い、始めたシリーズになります。ファンの方は「あらためて」初見のかたや桑田さんに興味の無い方も斜め読み程度にお付き合い頂ければ幸いです。私が「昭和戦士?」なので今回も「比較的 初期作品」に触れてみたいと思います(ジャケ写真は全てサザンオールスターズ Official Siteより)


【松田の子守唄】(アルバム:タイニイ・バブルス)1980/03
「髪の毛に潮風の夢 瞳で語り掛ける人 いつまでもそのままで 歩き続ければいいから」


言うまでもなく、サザンオールスターズメンバーのドラムス「松田 弘さん」が歌われている楽曲ですね。どうでしょう?「振られた男子の潔い気持ち・彼女を大切に思う気持」を表現しているのでしょうか?「やさしさを瞳で語り掛けてくれる人」「友人でいたい気持ちを大事にしたい彼女の想い」などがこの一説には託されているのでしょうか。一方で、とかく恋愛は片思い。告白後に上手く行かなければ関係が途絶えてしまう傾向。「男女に友情は成立するのか?」なども考えさせられる部分もある。話は逸れますが凡そサザンと言えば桑田佳祐。そして原由子と続きますがサザンのメンバーはサポートメンバー含め業界でも凄い人揃い。ドラマーの松田弘さんもその一人。唄って叩ける(ドラム)日本を代表するドラマーである。弘さんの技術の高さは「松田弘のサザンビート」を見て頂くと分かり易い。
    



                         

【Plastic Super Star(Live In Better Days)】(アルバム:NUDE MAN)1982/07
「おもろくないじゃん おもろくない そんな SUPERSTAR ぎょうさん」


私はこの「Plastic Super Star」がサザンの曲の中でベスト3に入るくらい好きな楽曲です。
桑田さんのレギュラー番組「やさしい夜遊び」でもリクエストに応じてくれない楽曲です。(笑) この「Plastic Super Star」は、青山学院軽音楽サークル「BETTER DAYS」数十人合同で収録された楽曲。個人的に想う「SUPERSTARは多くいるが凄い奴は何処に居るんだ?」「どいつもこいつも団栗の背比べ」「しっかりしようぜ!」的な叱咤激励も込めている気がする。しかし桑田さん自身は楽曲内容・収録方法なども含め「失敗作」なのでしょう。1982年当時の「NUDE MANツアー」はじめとして数回しか演奏されていない。後に「ロックの常套手段を使ってしまった。穴があったら入りたい」とも語られている。常に音楽に対して真摯な感覚で取組む桑田さんらしい割切りだ。とは言え個人的にはライブで演奏して頂きたい「カッコいい名曲」と捉えている次第です。


                                                 

【かしの樹の下で】(アルバム:綺麗)1983/07
「いつの日か 会えるのを信じてやまぬ 言葉さえ通わない 祖国」


この楽曲は「中国残留孤児」をイメージして作られたと思われる。ご存じの様に、時に桑田さんは政治や社会問題などにも鋭く斬り込む楽曲を創る。「空の端を見上げれば目頭もかすむ」つまり遠く祖国を思い家族を思う。そして「いつの日か会える事を信じてやまない」のであろう。同時にこの詩に対して原ボーがデュエットで「遠い異国の地に 何をする君よ 覚えているだろうか私の事を」と返している所も印象的だ。また悲しみに輪を掛ける歌詞「おのれは誰なのか?いくども問うたけど」などにも本当の自分を見失いつつある彼らの心境が伝わる。現代社会では考えられない内容なのかもしれないが、この様な事実は確かに存在し多くの方が理不尽な悲しみに震えたのであろう。「繰り返してはならぬ事」「止めなければならぬ事」「理不尽な事」今後においても国内において影響力のある桑田サウンドにはザクザクと斬り込んで頂きたい。


                                                                              

【My Foreplay Music】(アルバム:ステレオ太陽族)1981/07
「無理をしてるばっかの All Night Long  
                 のめり込める間もないよ 女ならば溶ろけるように」
ご同輩の皆様、TBSドラマ「ふぞろいの林檎たち」は御存知だと思います。特に、この楽曲を聞くと、岩田(時任三郎)が大手企業への入社の誘いを受け準備のための時間が無い中でスケジュールの合間に陽子(手塚理美)と慌ただしく車でデートをする時にかかっていた事が印象的。上げさせて頂いた一説と直接的な繋がりは薄いかもしれないが兎角、若き時代は仕事・生活に追われ、思うように時間が取れず恋愛も上手く行かない事が常。つまり「彼女に、のめり込む間」もないのだろう。そして有名な歌詞冒頭の説「見つめ合って髪にtouch 両手で君にscratch こんな調子で恋にforplayさせて」という願望も込められているの様に感じる。「ふぞろいの林檎たち」では印象的な楽曲である事は間違いない。


                                                                                                                 

【C調言葉に御用心】(SINGLE)1979/10
「恋をすればするだけ 女の泣いた顔に醒めてく 髪の長さや色気じゃ酔えない」
まずは「C調」とはなんなのか?音楽的にはC調=明るく軽快なテンポを示す訳だが別の角度では「調子いい」を「ちょうしぃー」を逆から読み「しーちょう=C調」つまり物事に対して「調子のいい奴」を指しているとか…。昭和の当時、あのクレイジーキャッツ「植木等さん」が良く使われ大衆化したとも言われていますね。さて上げさせて頂いた一説ですが、そもそもこの楽曲は総じて「不埒な彼女を持つ彼氏の心境」なのではないかと捉えます。「好きになった弱み」みたいなものも「醒める」や「髪の長さや色気じゃ酔えない」に当て込んでいるようにも思えます。そして印象的なのは代表的なサビ「たまにゃ Making love そうでなきゃ hand job 夢で I'm so sad ぐっと狂おしく All night」つまりは、Make love(性交する)や hand job(自慰行為)…桑田さん独特の「エロチズム」絡ませた心境の表現が不埒な彼女を持ってしまった彼氏の心境を克明に描いている様で印象的だ。



「桑田佳祐 歌詞の世界」
また機会があればご紹介させて頂ければと思います。
ご感想等、お聞かせ頂けると幸いです。


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